2013年08月24日

うなぎが絶滅する前に完全養殖うなぎが食べられるようになるのか



2010年以降、目に見えてシラスウナギの不漁が深刻化し、
ウナギの価格が上昇しています。

うなぎは1970年代から減少を続けており、消費の99%以上を
占める養殖ウナギに用いられるシラスウナギの日本国内での漁獲量は
ピーク時には200トンを超えていたのが2013年には、なんと
5.2トンにまで落ち込んでいるのです。


うなぎ / nhayashida


このため、シラスウナギの価格が暴騰しており、購入をあきらめてしまう
養殖業者も続出しています。

最近のニュースでも、空になった養殖池が映し出され、現在養殖中のものが
なくなれば、先の目処が立っていないという養殖業者もいるようです。

ニホンウナギは、現時点ではワシントン条約で規制の対象になっていませんが、

2013年2月、環境省が絶滅の危険性が高い「絶滅危惧種」に指定したほか、

世界の専門家などで作るIUCN=国際自然保護連合も、絶滅危惧種として
レッドリストに載せるかどうか検討を進めています。

さらに、ニホンウナギの個体数の減少に歯止めがかからなければ、
2016年に開かれる次回のワシントン条約の締約国会議で、
規制対象にするかどうか審議される可能性もあります。


浜名湖 / zenjiro

 
日本ウナギの減少に伴い、中国では1990年代からヨーロッパウナギの
シラスウナギを輸入、養殖し日本へ輸出していたのですが

中国での養殖が本格化するとヨーロッパウナギの資源は激減し

このためIUCNレッドリストにおいて絶滅危惧種に指定され

2007年6月のワシントン条約第14回締約国会議において規制対象と
なることが決定し、2009年3月からその効力が発生しています。

このため、ヨーロッパ産のシラスウナギを使って、中国で養殖されたウナギも、
今年いっぱいで、終わりになることになります。

私は広範に土壌汚染や海洋汚染が広がる中国産の食べ物というだけで
拒否反応が出るので、買いませんが、来年からは国産だけでなく、
中国産のうなぎも出回らなくなるということでしょうか。

うなぎの激減に伴い、2012年7月には浜松市の業者によって
アフリカ産ウナギが初輸入されることが報じられました。

また、最近は東南アジア産のウナギについても注目されています。


マングローブ / nimame


しかし、これも乱獲が進めば、いずれ、資源の減少や、規制が
かかることも考えられますね。

ウナギの生態によく分からない部分が多いため、明確には分かりませんが、
うなぎ減少の理由はシラスウナギや成魚の乱獲

あるいは、河口堰やダムの建設、護岸のコンクリート化など、河川環境の変化

また、エルニーニョ現象といった海洋環境の変化なども挙げられていますが、

そもそも世界のウナギの7割を消費しているのは日本人であり

日本の業者や消費者の責任が指摘されています。

うなぎを食べるのは日本人だけっていうことですから、日本人がうなぎを
食べるのを止めれば問題解決するということですが、

でもやっぱりうなぎは美味しい。


鰻重 大 うなぎ浜名@浦和 / Norio.NAKAYAMA


そこで期待されているのが、うなぎの卵からの完全養殖

うなぎの人工孵化は1973年にはすでに北海道大学で成功していました。

しかし、卵から親にするまでに、莫大な費用が掛かり、成功率も低いため

養殖種苗となるシラスウナギを海岸で捕獲し、成魚になるまで養殖する
方法しか商業的には実現していませんでした。

そうした中での2010年、水産総合研究センターが人工孵化したウナギを
親ウナギに成長させ、さらに次の世代の稚魚を誕生させるという完全養殖に
世界で初めて成功したニュースをご存じの方も多いかと思います。

この時25万個余りの卵が生まれ、このうち75%が孵化したと報じられています。

近年の、極端なシラスウナギの漁獲高減少もあって、期待を集めています。

しかし、孵化直後の稚魚の餌の原料にサメの卵が必要で、毎日水を入れ替え
なければならず、人工環境ではほとんどオスしか生まれないなど、
コスト面や、飼育方法の開発などでまだまだ課題が多く残されているのが現状です。

完全養殖が実用化するのが早いか、世界のうなぎ資源が枯渇するのが早いか

土用の丑の日にうなぎが食べられなくなる日が来るのか、なかなか心配なところです。

尾花のうな重 / ttanabe


posted by 如月実 at 12:12 | TrackBack(0) | 食べ物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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