2013年09月04日

米オバマ大統領はシリア攻撃を決断できるのか



国連のパン・ギムン事務総長は9月3日
「化学兵器の使用が確認されれば21世紀に入り初めて大量破壊兵器が
使われたことになり、断じて許されない」と国連の記者会見で発言しました。

また、シリアで化学兵器が使われたとする問題について、
「調査団に対してできるだけ早く調査報告をまとめるよう指示した」
と述べました。

シリアへの軍事攻撃に使われるかもしれない米ミサイル巡洋艦

現在、シリアの現地調査に当たった国連の調査団が採取した
サンプルなど化学兵器禁止機関の本部があるオランダのハーグに
持ち帰って、分析を進めています。

さらに総長自身がG20サミットに出席して、各国の首脳とシリアへの
対応を協議する姿勢を示し、シリアへの対応はあくまでも
国連安全保障理事会で決めるべきだと訴える模様です。

そして、アメリカやフランスが国連安保理での決議を得ずに
軍事行動を検討していることについて

「今後の行動は、科学的な根拠に基づき国連憲章の枠組みの中で安保理が
主体となって決められるべきだ。国連の原則では、自衛権の行使以外の
武力の行使はあくまでも安保理での承認が必要だ」

と記者会見で述べ、各国に安保理を重視するよう訴えていく姿勢を示しました。

シリアへの軍事攻撃の決断を迫られるオバマ大統領

近年は人道上の問題や、大量破壊兵器を抑止する事に関連する軍事行動を
認めるような雰囲気もありますが

国連憲章上、個別の国に軍事行動が認められるのは
・自衛権の発動
・集団的自衛権
・第二次大戦中、国連の敵国であった日独などに対する制裁

だけですので、

やはり、国連安保理の決議を得ない米仏による軍事行動は、かなり黒に近い
国際法違反と考えられます。

しかも、シリア情勢を巡って、アメリカABCテレビと有力紙の
ワシントン・ポストが、8月28日から9月1日にかけて行った
電話による世論調査では

アメリカが単独でシリアへの軍事行動に踏み切ることについて、
「反対する」と答えた人59%
「支持する」と答えた人36%
という結果が出ています。

オバマ大統領としては、国際法上の問題や、国内世論の動向を押し切って、
シリアに対する軍事攻撃を決断できるのかどうか

来週からの米議会での議論が注目されるところです。

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posted by 如月実 at 12:15 | TrackBack(0) | 国際関係 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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