2013年10月20日

公務員宿舎の家賃値上げで、自衛隊の緊急事態対処が困難に



防衛省は、国家公務員宿舎の家賃を今の2倍程度に引き上げるという
財務省の方針が実施された場合、自衛隊員の半数以上が転居する意向を
示しており

緊急時の対応に深刻な影響が出ることから、据え置きを求めています。

老朽化した自衛隊の官舎

国家公務員宿舎の家賃は民間より割安だという批判があるとして、
来年4月から段階的に、平均で今の2倍程度に引き上げる方針に
なっています。

ところが防衛省で、全国の自衛隊官舎などに入居している隊員およそ
4万7000人にアンケートを採ったところ、

家賃が現在の2倍になった場合、半数以上に当たる2万5000人以上が
、民間の賃貸住宅に転居するという回答をしたということです。

しかも、現在の家賃に住宅手当を上乗せした水準で転居できるエリアを
分析したところ

駐屯地や基地まで、徒歩で3時間以上かかる地域に住むことになる隊員が、
約4割になると見込まれ、

地震などで交通網が寸断された場合など、緊急時の対応に深刻な影響が
考えられるとしています。

阪神大震災でがれきに埋もれた道路

また、財政面での試算でも、退去者が増加すれば、家賃収入が
年間17億円減る一方、住宅手当や通勤手当などで、新たに
支出が89億円増えるという結果が出ています。

自民党の国防部会からも、問題視する意見が出ており、防衛省は
自民党とも連携しながら家賃の据え置きを求めています。

しかし、財務省は値上げの方針を変えておらず、調整は難航しています。


仮に家賃3万円の官舎に住んでいた場合、これが家賃6万円という
ことになれば

家賃補助上限の27000円をもらって、87000円の民間住宅を
借りて住むことも視野に入ってきます。

基地に近く通勤に便利とはいうものの、上司の家族などが住む老朽化した
官舎に住むか、

煩わしい職場の人間関係に悩まされることなく、面倒な規則などもない
民間の住宅を賃貸するか、

個人の趣味や生き方に関わることですから、判断は分かれるところですが、

いざという時に、自衛官がなかなか集まらなくなるという、本末転倒の
問題も出てきます。

空爆を受ける街のビル

そもそも、自衛隊も公務員ということで、

基地や駐屯地の中に宿泊施設を建てることも制約を受けています。

どういうことかというと、平時における必要性が認められない限り、
基地の中に余分な宿泊施設を建設することはできず、

いざ有事となった時に、基地の中には隊員を宿泊させる施設が絶対的に
不足することになります。

極端なことをいえば、基地が攻撃されるかもしれないような、
さし迫った状況でも隊員は、基地外の自宅から通勤せざるを得ない
という間抜けな状態になっているのです。

まあ、自衛隊は自衛隊であって、国防軍では無いということでしょうか。


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posted by 如月実 at 17:12 | TrackBack(0) | 防衛 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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